火星の庭でyumboとコルネッツ

 私は最近とても疲れていて、というのも年度が変わって職場でただでさえ多い本来の業務以外にも係やら委員会やらに所属させられ、諸々期限が決まっていて提出しなければいけない書類ややらなきゃいけない雑務が増え残業時間も確実に延び、職場以外でも常に仕事のことを考えなければならないような気になっているようなそんな状態だからです。

なのでひとりにしろ、誰かと居るにしろ、仕事のことを忘れて私が本来好きなものを楽しむ時間というものが以前にも増してとても愛おしく、大切なものになっているわけです。


4月8日のyumboとコルネッツのライブは、まさしく、本当に、心底、私の本来の感覚を目覚めさせてくれる時間でした。


はじめはyumbo。これまでにyumboのライブは何度も観たけれど、やっぱり火星の庭で聴くのが私は特に好きだな〜と思います。安心する場所で、楽器の元々の音を近くでちゃんと聞けるといういちばんの贅沢。

まず私の3分前が始まって、ハッ、そうそう、これこれこれ〜〜〜!!となりました。

一人一人の音が最高に良くて、溶けていて、改めてあゆ子さん本当にいい声だなあ、ナツさんの音はやっぱり泣けるなあ、というか芦田さんめちゃくちゃ上手くなってるwし、山路さんはやっぱり唯一無二に凄すぎるし皆木っきがいい仕事してるしでんあああああああ〜〜〜〜〜これ!!!これー!!!でした。声出るかと思った。

続く鬼火を聴きながら、前述した細々とした私のストレス、窮屈で悲惨な職場をふと思い、そんな「社会」が存在する世界とは次元の異なる、もっとずっと広大で、重要なもののための世界に今いるなあ、と実感。同じ現実世界に、そんなものを実現している音楽、バンドがあるなんてやっぱり不思議だし、幸福なことだし、出来ればずっと浸っていたいけれどそれが叶わないことは分かっている切なさ、儚さと響く優しい音で既に感無量でした。

でもその世界(yumbo時空)は住まなくても、存在を知っているというだけで十分な気もする。

統一のうねる美しいメロディー、センチメンタル・ジャーニーのグルーヴ感にときめき、失敗を抱きしめようの澁谷さんとナツさんのユニゾンにグッときて、間違いの実は何度聴いても曲のパワーが強く、即興演奏にうっとりし、悪魔の歌はやっぱりギターが最高…!ピアノと管が混ざって、あったかくて甘くて美味しい飲み物の川の濁流に飲み込まれている感覚でした。そのまま最後が何かが始まった、で、あゆ子さんの声で優しく岸に帰されて、おわり。

ものすごい満足度でした。満た満たに満たされた。あったかいいちご牛乳をたらふく飲みました(バーチャル)。


おしっこをして、ナツさんに愛を伝え、戻ると興奮冷めやらぬままにコルネッツが始まる。

聴くのも見るのも初めてだったのですが、まず小熊さんの印象がうちのお母さんっぽすぎて勝手にどぎまぎしてしまいました。

お話を聞くうちに眠いとか2回はしんどいとかを普通に言っちゃう自由さがチャーミングな方だと分かり、あ、うちのお母さんじゃなかった( ◜◡◝ )と安心。

だけどやっぱり歌声を聴いているとすっごくお母さん…!と呼びたくなるような、あるいは小学校の先生をうっかりお母さんと呼んでしまった時のような、そんな子どもの頃の気持ちに還される歌でした。

うっすらと不安の気配もあるけど、光が射していてあったかいから歩いて行ける道のような、独特の不思議さがある曲たち。

音やハーモニーのクオリティが高すぎて、目を閉じたらCDを聴いているようなのに開けると目の前で生演奏が繰り広げられているという、こちらも贅沢な体験でした。

本当にお一人お一人が素晴らしくかっこよかった…。

聴き終わって、本当に心が洗われた気持ちでした。ツルンツルンの透明に。


ツルンツルンのまま、終了後には皆さんに写真を撮らせて頂き、はしゃぎ、スーパーPA佐藤さんと芦田さんと皆木ッキと中華地獄でゲラゲラ笑い、とても楽しい時間を過ごしました。

皆さん本当に心優しく明るく素敵な人たちであった…。

いやーーーーいい日だった………


そんな一日でした。

現実世界ではままならぬことばっかりだけど、いつでも存在するはずの大切なものだけの世界を知っているから、頑張らなきゃいけないことも、好きなことも、やれることをやっていってみようかな、と思います。

とにかくありがとうございました。



おわり

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