おしゃれの話

 非現実的な靴を買った。

仙台が急に暖かくなった日(気温は低いけど、空気は確実に春の匂いに変わったなというのが数日前からありはしたけど私はまだ冬服を引きずったまま過ごしており、しかしその日外に出たら あ、これは流石にあったかいなと実感した日)に髪を切る予約をしていたので美容師のナナコさんに会ったら彼女が春全開のカッコをしていて、その時履いていた薄ピンクの、でもいかついベルトが交差している厚底のスニーカーのようなサンダルのような物があまりにも可愛いと思い、詳細を教えてもらってネットで購入したのだった。誰かが身につけているものを、そっくり真似してまでも欲しいと思ったのは初めてだった。

結果大成功で、そのこを履くだけでルンルン春爛漫な気分になれます。その名も、DEAR DANSKINのストラップシューズ。(HPも素敵: https://www.goldwin.co.jp/danskin/brand/collection/dear-danskin/) なかなか履ける機会が少ないけど、買ってよかったな〜と思っている。可愛い靴は良い。


元々洋服が好きで、色んな格好をしてきたけど、ここ数年でようやく少しはバランスが落ち着いてきたかな?と思います。

「おしゃれ」に目覚めたのはたぶん高校時代にZipperに出会った時で、とにかくZipperが一番おしゃれで可愛いと思った。それでとにかく個性的な格好がおしゃれだという認識を確立。しかしおしゃれイメージは頭の中で膨らむばかりで、当時は本気で制服とジャージしか持っていなかったため、服を買いに行く服が無い状態であった。そのくせ古着屋とかに行きたがるので、着回しの効かないアイテムだけが悪戯に複数あるという袋小路... 大学生になってようやくまともに服を買いに行くことを覚えたのでした。

今にして思うとまじで変なかっこしてたと思うけど、皆よく口きいてくれてたな?いやだから女子の友達できんかったのか...それだけじゃないだろうけど...

今で言うYouTuberのLOOKBOOKみたいな、ザ!トレンド!なきれいめ可愛いカッコにとにかく反抗することしか考えておらず、しかも美意識が中途半端なので何系とも属せない曖昧なミックススタイルを持ち味としてしまっていたと思う。(ちなみにこの頃は装苑がいちばんおしゃれだと思っていた。) 悲しいことにこの持ち味はなかなか拭えないので、いまだにその傾向がある。自覚はある。OK

可愛いと思った服をただそのまま着ちゃうんだよね...。おしゃれに大切なのはコンセプトないしテーマだと思います。今日はこうだぜ!と思ったら、出来るだけそのイメージに寄り添ってくれるアイテムを丁寧にチョイスしていくことだなと。形とか、素材とか、本当にちょっとのことで結構印象が変わってしまうということに最近気づきました。逆に何もかも無視して気分で全部着て変なかっこで出かけたくなる時もあるけど。

でも古着屋さんで働いてるお姉さんたちの格好は本当に古着屋さんで働いているからこそできるコーディネートだなあといつも思うし、自分が持ち合わせている“可愛い”の感覚があっちこっち向いてることにも自覚はあるので、中途半端なMIXコーデも私の個性ということで受け入れていくしかないのかなと。まあいいよね。

ジャージに綺麗な形のスカートとか、白いフリルのブラウスに短パンとか、大好き。


でもこないだ街を歩いていて、やっぱりその不安定さって見る人を無意識に不安にさせたりもするのかもしれないとちょっと思った。関わらなくてもいいなら寄り付きたくない人、みたいな。不安というより、「めんどくさい」感じかもしれない。めんどくさそうな人っぽさが出てるおしゃれ...。

悲しくなってきた。やめよう。

私はもう大人なので、着たい服を自由に着られるのです。めんどくさそうでも、おしゃれと思い合えるお友達がいつかできたらいいな。

おわり

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